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水素スーパーキャパシタ・ルーラル・マイクログリッド
マレーシアのタパーという町付近の、住民100人ほどの山間の村「オラン・アスリ( Orang Asli )」では、2019年まで完全にオフグリッドで、照明にはろうそくと灯油だけを頼りにしていました。この革新的なマイクログリッドにより、現在、村に光と通信を供給しているのは東南アジアのみならず世界でも初めての試みです。AEM 電解装置によって生成された水素は、損失することのない長期的なエネルギー貯蔵を提供し、バッテリーシステムの代わりにスーパーキャパシタへと統合されています。スーパーキャパシタは寿命が来ても有害ではないので、両技術ほぼ完全にリサイクルが可能です。
日中は、太陽光発電の電力を直接利用し、余ったエネルギーでスーパーキャパシタを充電し、水素に変換します。夜間の電力需要は、まずスーパーキャパシタから供給され、残りのエネルギーは燃料電池によって水素から変換されて供給されます。プロジェクト開発者のPESTECH社が資金を提供して実施したこのシステムは、現在一日24時間100%クリーンなエネルギーをコミュニティに供給しており、この成功を受け、新たな世帯やエネルギー需要の増加に対応するために拡張される予定です。このプロジェクトは、農村部のさらなる電化の試行への道を開き、マレーシアでこのようなマイクログリッドが大規模に導入される可能性もあります。